本来の業務とは別に、社内システムのSEを任されているアオです。
この記事では、基本情報技術者試験に挑戦しようと考えている方に向けて
- 基本情報技術者試験の概要
- 資格試験の難易度や合格率
- 合格するための勉強法
- 資格を取るメリット
- 資格を活かすおすすめ職業
これらの全体像を超分かりやすく解説します。
平凡なサラリーマンだった私が、基本情報技術者試験に合格したことをきっかけに、5年で年収が250万円UPしました。
ちなみに資格取得は、本業以外に以下の業務を任されるようになりました。
- 社内の基幹システムの設計と運用責任者
- その他不随するシステムの変更
- 自社webサイト新規作成と管理、SEO対策
- 社内の新規ビジネス立ち上げ時のシステム関連のアドバイザー
社内であの人に任せたいと言われるようになると、いつの間にか給与もアップするよ
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基本情報技術者試験ってなに?
そもそも基本情報技術者ってどんな人?という方に、概要を説明します。
資格試験の概要
基本情報技術者試験は年間10万人以上が受験するITの国家資格で、だれでも受験することができます。
国が定める資格所有者の定義は
ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者
独立行政法人 情報処理推進機構 (IPA)
基本情報技術者試験は、デジタル人材の登竜門と呼ばれたりしますが、IT業界で働きたい人が取る資格です。
500人を対象にしたアンケートでも8位だよ
IT系の国家資格としてはLv2
ITの国家資格はLv1~4に分類され、基本情報技術者試験はLv2に該当します。
下から2番目の資格なので、大したことなさそうな印象ですが、プログラミングの問題が出るので初心者にはむずかしく感じます。
試験の範囲
試験は科目Aと科目Bに分かれ、科目Aは暗記問題、科目Bは応用問題です。
出題範囲が広く、IT初心者が合格するには150~200時間の勉強が必要。
初心者が独学で合格を狙うには、ややハードル高め
科目Aの出題範囲
分野 | カテゴリ | 問題数 |
---|---|---|
テクノロジ系 | 基礎理論 | 40~45問 |
アルゴリズムとプログラミング、データ構造 | ||
コンピュータ構成要素・ハードウェア | ||
システム構成要素 | ||
ソフトウェア | ||
データベース | ||
ネットワーク | ||
セキュリティ | ||
開発技術 | ||
マネジメント系 | プロジェクトマネジメント | 5~10問 |
サービスマネジメント | ||
ストラテジ系 | システム戦略 | 10~15問 |
経営戦略 | ||
企業と法務 |
科目Bの出題範囲
分野 | カテゴリ | 問題数 |
---|---|---|
アルゴリズムとプログラミング | プログラムの基本 | 16問 |
データ構造とアルゴリズム | ||
プログラミングの諸分野への適用 | ||
情報セキュリティ | セキュリティ | 4問 |
▼基本情報技術者試験の詳細はこちら▼
基本情報技術者試験はむずかしい?
基本情報技術者試験の難易度について説明します。
試験のレベルは偏差値49
偏差値で難易度を表現すると、49です。
人気がある資格と偏差値を基準に比較すると、FP2級と同じぐらいのレベルです。
参考:資格の取り方
合格率は40~50%
2023年4月から試験の内容が大きく変わって、合格率が50%以上に上がっています。
難易度が下がった今のうちに、資格を取った方がいいよ
具体的に2023年から何が変わったか?というと
- 科目A(旧午前試験)は変更なし
- 科目B(旧午後試験)はプログラム言語選択式⇒全員共通問題
科目Bのプログラミングは、疑似プログラム言語に変わりました。
基本情報技術者試験の難易度や合格率は、下記で詳しく解説しています。
Lv1のITパスポートとは何が違うの?
ITパスポートは暗記問題が中心で、プログラミングの問題が出題されません。
IT初心者なら、1ランク下のITパスポートから先に取るのも良いです。
ITパスポートの概要をもっと知りたい方は、下記で解説しています。
しかし、ITパスポートは簡単なので、就職や転職の際にあまり評価されません。ITパスポートを取るなら、続けて基本情報技術者試験に挑戦することをオススメします。
ITパスポート | 基本情報技術者 | |
---|---|---|
IT資格のレベル | レベル1 | レベル2 |
ターゲット(定義) | すべての社会人 | IT業界で働く人 |
合格率(2023~) | 50%以上 | 40~50% |
難易度(偏差値) | 45 | 49 |
試験問題 | ITの基礎知識 100問/120分 | 科目A(IT基礎) 60問/90分 科目B(プログラミング等) 20問/100分 |
合格に必要な勉強時間 | 初心者:80時間 IT経験者:30時間 | 初心者:150時間 IT経験者:50時間 |
平均年収 ※2023年7月-求人ボックス調べ | 370万円 | 490万円 |
ITパスポートと基本情報技術者の違いは、下記で比較しています。
基本情報技術者試験はどうやって勉強する?
試験の概要や難易度はわかったと思うので、合格を目指せる勉強方法を解説します。
選択できる勉強方法は
- 通信講座を使う
- 参考書で独学する
- 専門学校に通う
しかし、社会人にとって専門学校に通うのは現実的ではないため、実質は2択です。
- 通信講座を使う(オススメ)
- 参考書で独学する
どちらが自分にマッチしているか判別する方法を説明します。
自分の実力を元に勉強方法を決める
独学と通信講座のどちらを選択すべきかは、現在の実力に応じて決めます。
ITの基礎知識あり・なし、プログラム得意・苦手を元に判別してください。
プログラム得意 | プログラム苦手 | |
---|---|---|
ITパスポートあり または、IT分野が得意 | 50時間 独学でもOK | 100時間 通信講座がおすすめ |
ITパスポートなし または、IT未経験 | 100時間 通信講座がおすすめ | 150~200時間 通信講座がおすすめ |
あなたにぴったりのオススメの勉強方法について、下記で詳しく解説しています。
【オススメ】通信講座を使った時短学習
ほとんどの方にオススメするのは、通信講座を使った勉強です。
学費を払うというデメリットさえ許容できれば、面倒なことは全部システム化され、昼休みでも電車の中でも勉強できるのが通信講座の良いところです。
しかも4万円前後の学費なら、資格手当や年収アップで楽々ペイできます。
独学に比べて通信講座は、半分以下の労力で合格を目指せるよ
仕事が忙しく、まとまった勉強時間が作れない方にはスタディングの通信講座がリーズナブル(4万円以下)かつ高クオリティーでオススメです。
下記の記事で、基本情報技術者試験におすすめの通信講座8社をランキング形式で紹介しています。
【学費は参考書代のみ】独学で勉強する
ITの基礎知識があって、プログラムが得意な方の必要な勉強時間は約50時間なので、独学でも合格を狙えます。
「初心者だけど、とにかく学費は安く(5,000円以内)抑えたい!」という方は、独学しか選択肢がありませんが、自分の生活スタイルや性格が独学にマッチしているか判断しましょう。
- 定時に帰宅できて、平日3~4時間勉強できる
- 休日は5時間ぐらい勉強する時間が取れる
- 学生時代、受験勉強が好きだった
自分の時間に余裕があって、コツコツ勉強するのが好きなタイプなら、IT初心者でも独学は可能です。
▼独学について詳しく知りたい方はこちら▼
早く資格を取って年収アップを目指すなら、通信講座がおすすめだよ!
独学するときの参考書の選び方
独学する場合と、通信講座の補助的に参考書を選ぶことがあるので、参考書選びのポイントを解説します。
参考書選びのポイントは3つ。
- 最新版を選ぶ
- 科目Aと科目Bは各1冊買う
- 自分の好みが決め手
最新版を選ぶ
基本情報技術者試験の内容は毎年見直しが行われるため、古い参考書では内容にズレがあります。
具体的には公式サイト(IPA)が発表しているシラバス Ver.xxのバージョンを見ます。
できれば科目Aと科目Bは各1冊買う
両方を1冊でカバーできる参考書もありますが、基本情報技術者試験は範囲が広く科目Aだけでも500~800ページあります。
1発合格を目指すなら、科目A特化、科目B特化の参考書が2冊必要になると思ってください。
自分の好みが決め手
せっかく勉強を始めても参考書が読みにくいと勉強が続きません。
- イラストメインで解説
- 図解と説明文のバランスが良い
- 演習問題が多め
- マンガのようなストーリー性
モチベーションを維持するためにも、読みたいと思える参考書を選ぶようにしてください。
私はイラストと解説のバランスがいいものが好き
▼おすすめの参考書はこちらを参考にしてください▼
基本情報技術者試験は就職や転職に有利なの?
基本情報技術者は国家資格なので、就職や転職に間違いなく有利です。
しかしネットでは、基本情報技術者は「意味ない、時代遅れだ」とささやかれることもあります。
資格を取る意味ないってマジ?
資格を取っても意味がないと言われるのは
- 業務独占資格(ライセンス)ではない
- 人気資格なので希少性が低い
- 専門性が高いとは言えない
- 外資系のIT企業では評価されにくい
- ITの進化スピードが早い
- 実務で使わない知識もある
この6つの理由からです。
しかし、裏を返せば必要性が見えてきます。
業務独占資格(ライセンス)ではないけど、基本的なIT知識を持っていることの証明書になる。
人気資格なので希少性が低いのは、需要があるから多くの人が取得する。
専門性が高いとは言えないのは、Lv2の登竜門的な位置づけの資格だから。
外資系の企業では評価されにくいけど、国内の大手企業ほど評価される。
ITの進化スピードは早いが、コンピュータの基礎は何十年も変わっていない。
実務で使わない知識があるのは、IT業界も多種多用で求められる知識が異なるためです。
基本情報技術者が意味ない6つの理由は、下記で解説しています。
IT業界で働くなら取るべき
IT業界に就職した場合、外資系を除くほとんどの企業では基本情報技術者試験の受験を推奨されます。
入社する前に資格を取っておくと
- 企業に自分を採用するメリットを示せる
- IT用語が理解でき、仕事に集中できる(用語の勉強をする必要がない)
というように良いことがあります。
先に資格を取っておくことは、企業にも自分にもメリットがあるよ
年収は490万円前後
基本情報技術者の平均年収は490万円前後で、求人数は27万人です。
他の資格の平均年収と求人数を見てみると
資格 | 偏差値 | 平均年収 | 求人数 |
---|---|---|---|
ITパスポート | 45 | 370万円 | 14,552件 |
基本情報技術者 | 49 | 490万円 | 270,000件 |
応用情報技術者 | 65 | 518万円 | 15,932件 |
宅建士 | 57 | 370万円 | 29,339件 |
FP2級 | 48 | 410万円 | 3,193件 |
簿記2級 | 58 | 450万円 | 32,011件 |
簿記3級 | 45 | 325万円 | 21,366件 |
中小企業診断士 | 67 | 572万円 | 5,463件 |
基本情報技術者は難易度のわりに、年収と求人数が多くスキがありません。
費用対効果が高い、コスパがいい資格だね
また、2030年にはIT人材が45万人不足するという経産省のデータがあるので、転職を考えているなら今から行動したほうが良いです。
基本情報技術者にオススメの職業
資格を取ったら今の仕事に活かすのもアリです。
もしIT業界に転職したいと考えているなら、どの職業にするか狙いを絞って転職活動しましょう。
ひと口にIT業界といっても多種多様なので、基本情報技術者にオススメの職業を紹介します。
選考基準は、基本情報技術者試験で勉強したことが活かせることです。
仮にITに関係ない職業でも、これからはAIを使いこなす人材が重宝されるので、必ず学んだことは活用できるよ
オススメの職業8選
基本情報技術者資格を活かせる8つの仕事は
▼基本情報技術者資格を活かせる8つの仕事をもっと詳しく知りたい方はこちら▼
今すぐ転職するつもりがなくても、転職サイトに登録だけでもしておくとメリットがあります。
自分にあった求人情報をメールでお知らせしてくれたり、無料で自分の強みを判定してもらえます。
利用者側には何の負担もないので、ぜひ活用しましょう。
転職活動の準備をしよう
履歴書や職務経歴書の書き方がよくわからないよーという方や、転職を成功させる秘訣についてはこちらの記事をご覧ください。
よくある質問
基本情報技術者試験は2023年に何回ありますか?
2023年4月から毎月受験できるようになったので、8回です(4月~12月)
2024年以降は最大で年に12回受験できます。
基本情報技術者試験はどこで申し込みますか?
受験の申込手順について詳しく記載していますので、こちらの記事を参照してください。
無料で基本情報技術者試験の過去問に挑戦できるサイトはありませんか?
基本情報技術者過去問道場がオススメです。
まとめ
本記事では、基本情報技術者試験について詳しく解説しました。
IT系の国家資格であり、レベルはLv2、試験の範囲も非常に広いです。
試験の難易度は中程度ですが、合格率は50%前後となっています。
ITパスポートと比較すると、範囲が広い分、所要する学習時間も長くなりますが、一方で、独学や通信講座など様々な方法での学習が可能です。
基本情報技術者として働く年収は平均で490万円前後となりますが、そのためには、しっかりとした学習と経験が必要となります。
適切な職業選択と資格取得によるスキルアップがキャリアアップにつながることは間違いありません。
この記事があなたの成功の一助となれば幸いです。
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